教えたがる悪い癖


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先生には「教えたがる人」が多いです。

勉強で困っている生徒がいると、頼まれもしないのにヒントや解き方を教えてあげたくなります。先生をしているような人は基本的に教えることが好きなので、自然とそうなってしまいます。教えてあげれば生徒は喜びます。そうして生徒から「ありがとう」の言葉をもらうことがやりがいになっている先生も多いはずです。

ちなみに、私自身も「教えたがり」です。特に数学や地理、歴史などは面白く教えるための勉強をたくさん積んできましたので、生徒達の前でそれを披露したくなるのです。一生懸命覚えてきた手品やマジックを披露してみんなを驚かせたくなる気持ちに近いでしょうか。

先生も人間ですから、認めてもらいたい気持ちがあるのです。ありがとう」と言って欲しいし、「授業が分かりやすい」「先生のお陰で成績が上がった」とか言ってホメてもらいたいのです。それと同時に、嫌われたくないという気持ちも持っています。だからついつい教えたくなります。

でも「教えたがり」は悪い癖です。なぜなら、生徒が自分で学ぶチャンスを奪うことになるからです。「もしあなたが人に何かを教えようとするなら、彼は決して学ぼうとしないだろう」 という名言がありますが、まさにその通りです。先生が教えようとすればするほど、相手は自分から学ぼうとしなくなります。教育における大きなジレンマと言えるでしょう。

困っているとすぐに現れて手を差し伸べてくれるヒーローのような先生は、あまり良い先生ではないのかもしれません。試行錯誤している生徒を後ろから温かく見守ってくれているような先生の方が、本当は良い先生なのかもしれません。

受験だけなら、ヒーローのような先生に教わっても乗り切れるでしょう。しかし、その先大人になってから何をどのように勉強するかは、自分で判断する必要があります。困っていてもすぐに解決方法を教えてくれる人はいません。答えのない問題と向き合う場面も出てきます。そんな時に頼れるのは、それまで培ってきた知識と思考力です。これについては小さい頃からの積み重ねなので、一朝一夕に身に付くものではありません。

だから、先生はすぐに教えたがる悪い癖を克服しなければなりません。教えたくなる気持ちを抑えて、生徒に思考させる時間をとる。相手の思考を促すような問いかけをして、頭をフル回転させる。なるべく生徒が自分で結論にたどりつけるように見守る・・・。これが一番望ましい先生の姿だと感じています。
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